妥当な理由と例の出し方: ライティング試験で書く内容が思い浮かばない人へ
投稿日:
2024年4月3日
最終更新日:
2024年4月10日
英検対策などで英文の添削をしていると、
「何を書けばいいかわからない」
このような悩みを抱えている英語学習者が多いようです。
英語は書けるけど、何を書いたらいいのかわからないあなたに向けて、本記事では以下のことを紹介しているので、何を書いたらいいのかわからないがなくなれば嬉しいです!
- 問いに論理的に答える方法(論理学)
- 簡単なアイデアの出し方
- ライティングに使える英語表現
目次
ライティングに内容って必要?
英検をはじめとした資格試験にも、大学の課題にもライティングに内容は必須です。
英検(2級以上)
採点対象:内容・構成・語彙・文法
内容「課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由)が含まれているかどうか」
『自分の意見と合わせて、その理由を明確にしましょう。その際に、多様な観点から考えて、意見を支える論拠や説明がより説得力のあるものになるようにしましょう。例えば、理由を書く際に、単純に「安いから」や「便利だから」だけでなく、安くなることがどういうことにつながるのか、また何がどう便利になるのか具体的な例なども書きましょう。』
TEAP Writing test TaskB
採点対象:MAIN IDEAS・COHERENCE・COHESION・LEXICAL RANGE & ACCURACY・GRAMMATICAL RANGE & ACCURACY
MAIN IDEAS:B2 Synthesizes and evaluates information and arguments from all of the verbal and nonverbal input
texts.
COHERENCE:B2 Organized as a coherent response to the task; organization of ideas within and across paragraphs
is generally clear, though may be formulaic.
IELTS Writing Task 2
採点対象:Task Response・Coherence and Cohesion・Lexical Resource・Grammatical
Range and Accuracy
The TR(Task Response) criterion assesses:
- how fully the candidate responds to the task.
- how adequately the main ideas are extended and supported.
- how relevant the candidate’s ideas are to the task.
- how clearly the candidate opens the discourse, establishes their position and formulates conclusions.
- how appropriate the format of the response is to the task.
どの試験でも、上記の通り内容は見られています。
しかし、内容といっても、例の真実性や難解さではありません。
採点されるのは、主張と例の論理的なつながりや例示の妥当性です。
例えば以下のようなトピックが与えられたとします。
“Producing clothing consumes large amounts of water. To what extent do you agree with the mass production of
clothing?”
「衣服を生産するには多くの水を消費しています。衣服を大量に生産することにあなたは賛成ですか?」
主張:I disagree with the statement.
「私は同意できない。」
理由:It may have a negative impact on the environment.
「それは環境に悪影響があるかもしれません。」
例:For example, in the Amazon in particular, forests have been deforested.
「例えば、特にアマゾンでは、森林が減少している。」
さて、主張、理由、例のつながりはどうでしょう?
環境問題に関連させているところはとても良いのですが、それぞれのつながりが薄いですね。服の生産による水の消費がどのように環境へ影響しているのかが明確ではありません。
主張:I disagree with the statement.
「私は同意できない。」
理由:It may have a negative impact on the environment in terms of the water
cycle.
「それは水の循環という観点から環境に悪影響があるかもしれません。」
例:For example, in the Amazon in particular, rainfall has decreased in recent years and forests have been
deforested.
「例えば、特にアマゾンでは、近年降水量が減り、そして森林も減少している。」
少し付け足すだけで、結構明確になります。
このように、内容を補完していきましょう!
特に日本語はいろいろなものを省略して、「察してね!」という風に書いてしまいがちです。
英語では明確に理由や例を書くということを意識していきましょう。
ライティングの採点対象は例の真実性や難解さではなく、主張と例の論理的なつながりや例示の妥当性
問われていることと答える内容
次に問われている内容を的確に見抜き、それに対する答えを出す重要性についてです。
さきほどの問いを使いましょう。
“Producing clothing consumes large amounts of water. To what extent do you agree with the mass production of
clothing?”
「衣服を生産するには多くの水を消費しています。衣服を大量に生産することにあなたは賛成ですか?」
ここでは何が問われているのでしょう?
「衣服を大量に生産することに賛成ですか?」
ですが、その前に1文ありますね。
「衣服を生産するには多くの水を消費しています。」
ということは
『多くの水を使用してまで、衣服の大量生産に賛成ですか?』
ポイントは水を多く消費してしまうことです。
ということは、理由や例は水の消費を絡めないといけません。
そこで、環境の話につながってくるわけです。
「水を正しく分配すべきだ」という感じで、格差や貧困の話につなげてもよいと思います。
具体的なアイデアの出し方は【アイデアの出し方(3つのレベルでわける)】をご覧ください。
Interdependence Hypothesis(相互依存仮説)
では、どのようにして、問われている内容を見抜く力を付ければ良いのでしょうか。
トロント大学のジム・カミンズ教授はInterdependence Hypothesis、通称「Dual Iceberg Theory(二山氷山理論)」というものを提唱しています。
図1 Dual Iceberg Theory(二山氷山理論)
Common Underlying Proficiencyは「共有基底言語能力」と呼ばれ、目に見えない側面です。偏差値や学力とは異なり、読み書きの能力や論理的思考能力などに深く関わる言語能力(Cognitive
Academic Language Proficiency 「認知・学習言語能力」)を表します。
ここで注目すべきは、共有基底言語能力が母語と第二言語の両方に共通していることです。
つまり、日本語で身につけた論理的思考力は、そのまま英語に応用できるということです。その逆もまたあります。
まずは日本語で論理的にものごとを考える術を身につけましょう。
それを英語にできるかどうかは、あなた自身の語彙力、文法力、表現力しだいです。
- 論理的思考能力は母語、第二言語に共通の力である
- まずは、日本語で論理的思考能力を鍛えよう
論理学入門
先のポイントで示した通り、論理的思考能力の強化は日本語で行ってしまって問題ありません。では、どのように強化していけばよいのでしょう?
答えは「論理学」です。
〇〇学と聞くと難しいと思うかもしれませんが、構える必要はありません。
論理学とは、論理的思考や推論の原理を研究する学問領域です。
この分野では、主に命題や議論の構造、正しい推論の形式、論理的な推論の妥当性などが研究されています。
その基本的な目的は、正確で妥当な推論を行うための原則や方法を理解することです。
論理学の主要な概念には、命題論理や述語論理などの形式論理、証明法、推論の妥当性や無効性の判断、帰納的推論や演繹的推論、命題の真偽判断などが含まれます。これらの概念は、正確で論理的な議論を展開するための道具として使用されます。
ライティングが苦手な人はまず、論理学から議論の方法を身につけましょう。
自分は大学の講義で論理学を学び、ライティングで理由が思いつかないということはなくなりました。これこそ、共有基底言語能力ですね。
日本語で身につけたものが、英語のライティングに役立っているわけです。
論理学における論法
論法を紹介しつつ、どのようにライティングに応用していくのか例を交えて解説していきます。
演繹法(deductive reasoning)
演繹法とは、一般的な法則から具体的な結論を導く推論の方法です。
典型的な形式は「全体から部分へ」です。
例えば、「すべての人間は死ぬ。ソクラテスは人間だ。ソクラテスは死ぬ。」という感じですね。
では、英語のライティングで考えてみましょう。
“Many people believe that the internet has made it easier for us to communicate with others, but it has
also
led to a decrease in face-to-face interaction. To what extent do you agree or disagree with this
statement?”
「多くの人々が、インターネットが他者とのコミュニケーションを容易にしてくれたと信じていますが、それはまた対面での交流の減少をもたらしているとも言われています。この主張について、どの程度同意または反対ですか。」
さて、このトピックに対してどのように理由を考えていくのかを、お見せします。
まずは、質問の意図を確認しておきましょう。
「インターネットの普及によるコミュニケーションの変化」について書きましょうということですね。
主張はAgreeで、演繹法を用いて、全体から部分へアイデアを展開してきます。
「スマホなどのデバイスの登場によりコミュニケーションが容易になった。最近では、スマホを持っていない人はほとんどいない。結果的に、簡単な連絡から重要な報告まで、さまざまなコミュニケーションは対面ではなくインターネット上でなされている。」
論の展開としてはこのような感じですね。
「スマホは便利である。ほとんどの人がスマホを持っている。スマホでコミュニケーションが完結する。」
スマホという社会に普及しているもの(全体)から、コミュニケーション(部分)にという形です。
ちなみに部分では他に決済や動画撮影などスマホの機能に合わせて複数考えられます。今回はコミュニケーションという部分に注目したということです。
訓練は必要かと思いますが、必須スキルだと思うので、他のサイトも参考にしながら、演繹法を自分の武器にしましょう。
パラグラフの書き方は下のセクション【パラグラフライティング(パラグラフの構造)】で解説しているので、そちらを確認してください。
帰納法(inductive reasoning)
帰納法とは、具体的な観察や事実から一般的な原理や法則を推論する方法です。
典型的な形式は「部分から全体へ」です。
例えば、「これまでに観察したすべてのカラスは黒い。したがって、すべてのカラスは黒い。」が帰納法です。
先ほどと同じ英文で考えてみましょう。
“Many people believe that the internet has made it easier for us to communicate with others, but it has
also
led to a decrease in face-to-face interaction. To what extent do you agree or disagree with this
statement?”
「多くの人々が、インターネットが他者とのコミュニケーションを容易にしてくれたと信じていますが、それはまた対面での交流の減少をもたらしているとも言われています。この主張について、どの程度同意または反対ですか。」
トピックで聞いていることは「インターネットの普及によるコミュニケーションの変化」ですね。
主張はDisagreeで、帰納法を用いて、部分から全体へアイデアを展開してきます。
「会社でのミーティングや、大学での講義などの多くは現在も対面で行われています。彼らは対面でのコミュニケーションを重要視しており、インターネットで容易にコミュニケーションが取れる今でも、対面での交流の機会は多く存在しています。」
論の展開としてはこのような感じですね。
「ミーティングや講義は対面が多い。ゆえに、対面でのコミュニケーションはそこまで減っていない。」
個別の対面で行われる場面(部分)から、全体としては対面での交流の減少度合いは大きくない(全体)という形です。
帰納法もライティングにおいて、便利なツールです。
使えるようにするには練習あるのみです!
パラグラフの書き方は下のセクション【パラグラフライティング(パラグラフの構造)】で解説しているので、そちらを確認してください。
- 演繹法:全体(一般)から部分(個別事象)へ
- 帰納法:部分(個別事象)から全体(一般)へ
論理学を学べば、ライティング能力向上が見込める。
アイデアの出し方(3つのレベルでわける)
アイデアの広げ方は演繹法か帰納法で良いでしょう。
しかし、多くのライティング試験では2つまたは、3つ理由を出すように指示がでます。
では、どのようにして、そのアイデアを出していくのか。
自分が実践している方法を伝授します。
例えば以下のようなトピックがあったとします。
“Many people choose to live in urban areas rather than rural areas. Discuss three reasons why individuals
might prefer urban living over rural living. Provide examples and explanations to support your
arguments.”
「多くの人々が都市部に住むことを選びますが、それは農村部よりも都市生活を好む理由があるからです。都市生活を農村生活よりも好む理由を3つ挙げてください。それぞれの理由について、具体的な例や説明を提供してください。」
まずは、何を問われているのかの把握ですね。
この問題では、「都市部がなぜ田舎よりも優れているのか」ということですね。
3つのレベルで理由を分けます。
① 個人レベル
② 企業レベル
③ 行政レベル
順番はこの逆でも良いです。
① 個人レベルだと、「新しい人との出会いや趣味などの点で都市部が優れている」と書けそうですね。
② 企業レベルでは、「コンビニやショッピングモール、公共交通機関の点」で書けます。
③ 行政レベルでは、「補助金や行政からの支援の面でメリット」を書いていけば良いですね。
もう一つ例を挙げてみましょう。
“Environmental degradation is a pressing issue affecting our planet today, and urgent action is needed to
address it. Outline three reasons why protecting the environment is crucial for the well-being of future
generations. Provide specific examples or evidence to support each reason.”
「
環境の悪化は、今日の地球に影響を与える深刻な問題であり、これに対処するためには緊急の行動が必要です。将来の世代の幸福のために環境を保護することが重要である理由を3つ述べてください。それぞれの理由を支持する具体的な例や証拠を提供してください。」
では、また
① 個人レベル
② 企業レベル
③ 行政レベル
で「環境保護活動の重要性」を考えてみましょう。
① では、「洪水や台風などの災害の発生率があがることによって、生存が難しくなる」というので良いでしょう。
② は、「環境保護活動が技術の進歩に寄与している」という感じですね。
③ は、「社会の一体感を作り出し、環境問題以外の課題にも一致団結できるようになる」というのはいかがでしょう。少し話が膨らんでしまっていますが、許容範囲内でしょう。
このように、3つにわけることで理由が被ってしまうことを避けることができます。
英検のように理由の参考にするためのPOINTが与えられている場合でも、このようにわけて考えることで、スムーズに多角的なアイデアを出すことができます。
- 個人レベル
- 企業レベル
- 行政レベル
3つのレベルにわけて、理由を考える。
パラグラフライティング(パラグラフの構造)
日本語の「段落」と英語の「パラグラフ」には大きな違いがあります。
日本語の段落には2種類あります。
- 形式段落:1文字下げてから始まる文章のまとまり
- 意味段落:あるテーマや内容でまとめられる複数の形式段落の集まり
英語のパラグラフは「意味段落」にイメージとしては似ているかもしれませんが、それでも違います。
英語のパラグラフには何をどの順番で書くのかという構成が決まっているのです。
これを「パラグラフライティング」といい、いくつかルールがあります。
- 1パラグラフ1アイデア
1つのパラグラフでは1つのメインアイデアやトピックに焦点を当てる。そのパラグラフ内のすべての文章は、そのメインアイデアをサポートする内容とする。 - トピックセンテンス
各パラグラフは、そのパラグラフの主なアイデアやトピックを紹介するトピックセンテンスで始める。 - メインアイデア
トピックセンテンスの後には、メインアイデアを軸にして、例、証拠、説明などを読者が理解しやすい順番、論理構成で記述する。トピックセンテンスを論理的にサポートする内容でないといけない。 -
パラグラフ内の構成
トピックセンテンス(抽象)→メインアイデア(具体)→コンクルージョン(そのパラグラフの結論)(抽象)の順番で構成する。コンクルージョンはパラグラフの要点をまとめたり、次の段落に移行するための結びの文を入れることがある。パラグラフによっては、最後のコンクルージョンがない場合もある。 - パラグラフの長さ
1パラグラフの長さは通常3〜8文であり、全体の文字数に合わせて加減する。
パラグラフライティングのルール
具体的にどうなっているのか英文で確認してみましょう。
Solving environmental problems is vital for our planet and future.
Safeguarding plants and animals help maintain ecological balance, while addressing pollution and
deforestation threats. Environmental degradation also affects human health, causing respiratory issues and
diseases. Transitioning to clean energy and responsible resource management are key to creating a
healthier,
more sustainable world. Therefore, collaboration among governments, businesses,
and
communities is essential to effectively tackle these challenges.
Solving 〜 future. までが、トピックセンテンスです。
このパラグラフでは「環境問題解決が重要だということを説明していきますよ」という文ですね。
次に、Safeguarding 〜 more sustainable world. までがメインアイデアであり、なぜ環境問題解決が重要なのかの説明や具体例です。
最後に、Therefore, 〜 these challenges. までがコンクルージョン(まとめの文)です。どんなことが必要なのかをまとめていますね。
このように、英文ライティングは型が決まっているので、それから大きく外れることがないように意識して1パラグラフを書き切る練習をしていきましょう!
今回はパラグラフ内の構成でしたが、1つのエッセイでも序論→本論→結論という構成があるのでこちらも守っていきましょう。
Coherence(一貫性)とCohesion(結束性)
パラグラフライティングと同じくらい重要なのが、Coherence(一貫性)とCohesion(結束性)です。
- Coherence(一貫性)
- Cohesion(結束性)
一貫性とは、パラグラフ内の論理的で整然としたアイデアのつながりを指します。つまり、内容的なつながりです。
結束性とは、文と段落の間に一体感やつながりを持たせるための言語的な工夫やテクニックのこと。こちらは、代名詞や接続副詞を用いた、文と文のつながりです。
学校や塾では、接続副詞をうまく使っていきましょうという感じで、Cohesion(結束性)を重要視しがちです。
しかし、それよりも重要なのはCoherence(一貫性)です。内容に論理的なつながりがあれば、接続副詞を多様しすぎる必要はないのです。
例えば、イギリス留学中に教授から指摘された一言が印象的でした。
ある文章を見せながら、その教授は自分たちに
「この文章はどの国の人が書いたかわかりますか?」
と問いかけました。
わかりません。と各々が答えると、
「この文章は日本人の英語学習者によって書かれたものです。」
と言いました。
なぜ、そうわかるんですか?とクラスメイトが質問しました。
「各文章の初めに、ほとんど必ず接続副詞が来ているでしょう。日本人はなぜか、このように書きたがるのです。」
と答えました。そして、
「くおん。なぜですか?」
と自分に質問が来ました。
Cohesion(結束性)を重要視するように教育され、それが良いと教わったからです。と答えると、教授は首を振り
「レベルの高い文章は適切なタイミングで適切な語彙を使います。これだと、少し幼稚な文章に見えてしまいます。Cohesion(結束性)よりも、Coherence(一貫性)が重要なのです。」
彼は日本での英語指導経験があり、このように指摘していました。
Coherence(一貫性)があれば、そこまで接続詞や接続副詞ばかりに頼る必要はありません。代名詞や、その他の語句でも文と文のつながりは明らかにできるので、Coherence(一貫性)を意識して文を書くようにしましょう。
Coherence(一貫性)
一貫性とは、パラグラフ内の論理的で整然としたアイデアのつながりを指します。つまり、内容的なつながりです。
Cohesion(結束性)
結束性とは、文と段落の間に一体感やつながりを持たせるための言語的な工夫やテクニックのこと。こちらは、代名詞や接続副詞を用いた、文と文のつながりです。
Cohesion(結束性)が強調されがちだが、Coherence(一貫性)の方を意識すべし
テンプレに使える表現20選
- I agree/ disagree that トピック from the viewpoints of A and B.
- I agree/ disagree that トピック in terms of A and B.
- The focus of this essay is 〜.
- It is 形容詞 for those who V to do 〜.
- It is 形容詞 that S V.
- The most crucial point to denote is that S V.
- It is a significantly noticeable point that S V.
- A major challenge is 〜.
- Points to consider in this issue include 〜.
- For example/ instance, S V.
- When/ If S V, S’ can/ will V’.
- According to a report issued by Oxford university, S V.
- Generally speaking, S V.
- Given that S V, S’ V’.
- There have been cases where S V.
- However, a drawback emerges when S V: S’ V’.
- Therefore/ Hence/ Thus, S V.
- As previously mentioned, S V.
- Taking everything into account, S V.
- In short/ In conclusion, it is clear that S V.
主張
自分の立場を明確にする文章です。A, Bには名詞または名詞句を入れ、どのような観点から賛成または反対なのかを書きましょう。理由が3つ以上ある場合はA, B and C.のように変更可能。
こちらも自分の立場を明示するための一文です。in terms ofに変更されているだけで、基本的に1と同じです。
エッセイを書いている目的を明確にするためのフレーズです。IELTSやTEAP、課題レポートなどとの相性が良いでしょう。
理由
形式主語のitを用いた構文です。ポイントは “for 人”の人部分をthose who Vで「Vする人にとって」というふうに関係代名詞を使用しているところです。
こちらも形式主語のitを用いた文です。that以下が真主語なので、「SVは形容詞だ」という意味になります。
「一番記述しなければならない重要なポイントはSVだ」という文です。
これも上の文と意味的にはよく似ています。形式主語のitを用いて「SVはとても注目に値するポイントだ」となります。
課題を提示する文です。抽象的にこのような面でこのような課題があるというふうに書いておき、具体例に繋げましょう。
こちらも課題を提示する文で、〜にどのような課題を含んでいるのかを名詞句を用いて記述します。接続詞のthatを用いて、節で記述しても良いです。
具体例
一番オーソドックスな例を提示するための文です。
こちらは「SVのとき、S’はV’できる/するだろう」「もしSVなら、S’はV’ できる/するだろう」という感じで、具体的にどのようなときや場面で、どうなるのかを書きます。
真偽はどうあれ、具体例を出すときにとても便利な1文です。文字数が稼げるので、自分は必ず試験のライティングテンプレに入れています。
「一般的にいうと、SV」という文です。一般的な説明を入れたいときに、使用すると効果抜群です。
「SVを考慮すると、S’ V’」という分詞構文の慣用表現です。これが使えるとポイント高いです。
「SVのような場合があります」という具体例を出す文章です。When節と組み合わせて、いつなのかを明確にするのも良いです。
逆説を用いた、少しレベルの高い1文です。:(コロン)で結んでいるので、S’ V‘には具体的な欠点を記述してください。
コンクルージョン
3単語ともに「すなわち」という意味の類義語です。どれでも、特に意味は大きく変わらないので、同じものを繰り返し使わないために覚えておきましょう。
「上記の通り」という形で、上で述べたものをさらに強調してまとめるためのフレーズです。この文の前で触れていないことは書かないように気をつけましょう。
議論の要約をするための導入文で、「すべてを考慮すると、S V」という分詞構文です。
良く見るまとめの文です。個人的にはin shortが短くてスペルミスも絶対ないので、おすすめです。
まとめ
英語のライティングは書き方が決まっているので、あとは適切な理由と例が思い浮かぶかです。
論理的な文章かつ論理的な構造で書けるように、まずは日本語での論理的思考能力を鍛えましょう。日本語で考えたものを英文にできるかは、語彙力と文法力しだいです。
- 試験でのライティングは理由や例の真実性よりも妥当性、論理性が重要視される
(大学等での課題レポートでは真実性ももちろん重要!) - 日本語で論理的思考を鍛えれば、英語に応用が効く
- 理由は個人レベル→企業レベル→行政レベルの3段階で多角的に考える。
- Cohesion(結束性)よりもCoherence(一貫性)
参考文献
- 馬場今日子, 新多了 (2020). 『はじめての第二言語習得論講義―英語学習への複眼的アプローチ』. 大修館書店.